初体験

「……えっ? そんなこと、するの?」


「大丈夫、痛くなんてないから。任せて」


「ホント? ホントだよ? 信じてるからね……?」


「それじゃ、力抜いて……」


「う、うん……ホントに痛くしちゃ、嫌だからね……」


ズブッ……


「んぅうぅっ!?」


「すぐに終わるから……我慢して……」


「やっ、あ、ふぁ、あ、ぁっ、らめぇ……奥まで、届いてる、よぅ……っ!
いっ、いた、や、ぁっ……奥の方でぐりぐりしないでぇっ……!」



事が終わった直後、長いモノを入れられていた穴からは、
熱い雫がとめどなく零れ、肌を伝って滴り落ちた。





……というわけでしてね。
読んでいただければお分かりになるかと思われますが。
風邪ひいた俺は病院に行きまして、
生まれて初めて、インフルエンザの検査とやらを受けました。


長い綿棒みたいなモノを鼻に突っ込まれて、
鼻の奥の、更に奥の方をグリグリと弄られたところ、
インフルエンザウイルスは付着してなかったので、
ただの風邪、ということでした。
むしろ俺は、インフルエンザよりも別の場所に異常がないか、
検査をしてもらうべきだと思いました。


具体的にいえば脳。


熱い雫ってのは鼻水。